私事ですが、今年は1ヶ月に5冊の本を読むことを目標に掲げています。
僕はほとんどの本をiPadやiPhoneのkindleアプリで読むほどのkindleヘビーユーザーなのですが、「kindleってどこがいいの?」と聞かれることが多いです。
電子書籍と紙の書籍はどちらがより優れているというものではなく、お互いにメリットとデメリットがあります。
それらを知った上で、自分にとってより合っている方を選ぶことが大切だと思います。
僕の場合は電子書籍が自分に合っていたので、電子書籍を読むようになってから読書量が随分増えました。
ですので今日はkindleを始めとした電子書籍が紙の本と比較してどういうメリット・デメリットがあるのかを僕なりにご紹介したいと思います。
電子書籍のメリット
1.電子書籍は場所を取らない
これはすぐに想像つくことですが、電子書籍は紙の本と違って場所を取りません。
本が増えて部屋の中の置き場所に困るという経験は、少し本が好きな方ならほとんどの方が遭遇したことのある問題だと思います。
しかし読む本を紙から電子書籍に置き換えることで、部屋のスペースが埋まるのを防ぐことが出来ます。
それだけでなく、重い本を常にカバンに入れて持ち運ぶ必要がなくなり、iPadやiPhoneを持っているだけで本棚の全ての本にアクセスすることが出来ます。
2.どこでも読める
本を読むタイミングは「家で腰を据えてゆっくり」という状況の他に「出先で急に時間ができた」という状況でも読むことがあると思います。
そんな時に紙の本だと必ずしもカバンに本が入っているとは限りません。
またそのような稀に発生するスキマ時間の為に毎日常に本を持ち歩くのも、非効率的です。
電子書籍ならiPadやiPhoneさえ持っていればいつでも本を読むことができます。本を忘れる人はいたとしても、iPhoneを外出時に忘れる人はそれほどいないと思います。
電子書籍のこうした性質のおかげで、僕はKindleにしてから読書量が随分増えました。
沢山本を読む為には、このようなスキマ時間を有効に活用する必要があるのです。
3.すぐに買えて、すぐに読める
これもまた、僕の読書量を増やしてくれる要因となりました。
電子書籍は(特にKindleは)圧倒的に「欲しい」から「買う」までのハードルが低いです。
本を読みたいと思ったときに、Amazonにアクセスして本を選べば、自動的に登録端末にダウンロードされます。
支払いはクレジットカードなので、本当に読みたいと思ってから5分足らずで実際に読み始めることができます。
これにより「読みたい」という読書へのモチベーションが上昇している時に、すぐにその本を手に入れることができ、強いモチベーションの中読み進めることができます。
この手軽さや感覚は一度覚えると本当に戻れないです。
4.読後の振り返りが楽
僕は本を読んでいて参考になった点や、後でもう一度振り返りたい点等をメモするようにしています。
紙の本の場合、該当する本のページに付箋を付けたりするのですが、これだと「あのフレーズってどの本に乗ってたっけ?」というような探し方をする際に、とても手間がかかります。
Kindleは本文のコペー&ペーストはできませんが、文章をSNSなどに共有することが可能ですので、それを利用してEvernoteに本文を保存することができます。
これにより何年も前に読んだ本でも、記憶の断片さえあればEvernoteから検索することが可能になります。
また、ドッグイヤーやハイライト(文章にマーカーを引く様なイメージ)をした箇所を一覧で見ることができ、その場所へ直接ジャンプできる機能もあります。
こちらも読後の振り返りにはとても便利な機能だと思います。
電子書籍のデメリット
1.紙の質感がない
僕は紙の本の物理的な質感は、紙媒体の大きなアドバンテージだと思っています。
やはり手触りや、本をめくる動作などは電子書籍には再現できません。
また表紙や中の装丁が凝っている本も、Kindleなどの電子書籍では再現されていないケースもあります。
本をただ文章というコンテンツを載せるメディアであると考えるのではなく、本という媒体全体を通して伝わるモノというものは確かにあります。
Kindleはどちらかというと本を前者のように捉えている向きが強いです。
ですので電子書籍に合う本、合わない本というのは確かに存在すると思います。
2.一覧性(パラパラ感)がない
紙の本が電子書籍に勝っている点としては、一覧性も挙げられます。一覧性とはパラパラ感のことで、本をパラパラとめくって情報を探していくことです。
電子書籍は、通常の読書に関しては問題なくスムーズに行えますが、情報を探して各ページにざっと目を通すということは苦手です。
しかし「この本の中でこの文字が使われている文章はどこか?」といった情報を検索するのは、紙より電子書籍が優れています。
3.所有ではなく、あくまで使用権限
電子書籍を利用するにあたって注意するべきなのは、電子書籍で購入した書籍は個人の所有物とはなりません。 あくまでパブリッシャー(KindleならAmazon)から使用権限が与えられるだけです。
よって、ある日急に自分の買った本が削除されたり、サービス終了によってこれまで買った本が読めなくなってしまったりする可能性もあります。実際に一部の電子書籍サービスは、サービス終了によってこのような事が起きています。
「自分が買った本が無くなってしまう」
こう聞くと電子書籍は凄く使いにくいサービスのように聞こえますが、皆さんは一度読んだ本の何割を再び読み返すことがあるでしょうか。
本当にお気に入りの物以外の、ほとんどの本は一度しか読まないものですから、無くなってしまっても大きな問題はないと僕は思います。その本で得た知識が無くなることはなく、確実にあなたの血肉となっているのですから。
また溜まった大量の本はいつかのタイミングで手放す時がきます。僕もこの4月に引越しをした際に、大量の本を売りました。
しかし段ボール2箱いっぱいの本を送っても、売値はたった2000円ちょっと。
ならばいっそ全てを電子化して部屋の余剰スペースを有効活用する方が、よっぽど価値があると僕は思います。
4.友人に貸せない
1つ前の使用権限の話と一部重複する内容ですが、僕にとってこれは案外大きなデメリットです。
本を読む効用というのは、知識や体験をその本から得られることはもちろん、同じ本を読んだ人同士のコミュニティに参加できるという面があると思います。
同じ本を読んで感じた事を話し合ったり、人の読んでいる本を知るだけでかなりその人の興味関心を推し量ることができます。
そうした他者との関わりのきっかけとなる点において、本を人とシェアできないというのはかなり不利に働きます。
いわばこれまでは「この本良いから読んでみて、貸すよ」という風にアウトバウンドで自ら進んで形成することができていたコミュニティ形成ができなくなってしまうのです。
質より量を求める人には電子書籍がおすすめ
ここまで見てきたように、電子書籍にはメリットとデメリットがあります。これは裏を返せば、紙媒体にもメリット・デメリットがあるということであり、どちらが優れているという問題ではありません。
しかしあえて僕が電子書籍がオススメだと思う人を挙げるならば、「読書に質より量を求める人」だと思います。
iPhoneの中で常に本を持ち運べる電子書籍なら、毎日30分の通勤電車やほんの5分の待ち時間が読書の時間に変わります。そしてその30分や5分は1年間積み上げて換算すると、本何十冊という量になるのです。
最近では新刊や文庫本も電子化が進み、読める本もかなり多くなってきました。電子書籍に挑戦したことがないという人は、これを機にぜひ一度どんな本があるかだけでも調べてみてください。その多さにきっと驚くはずです。