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“魅せる”デザインで見せたくなる。B&O PLAYのヘッドフォンBeoplay H8iレビュー

誰もが1人1台スマートフォンを持つ時代では、時間を知るための腕時計の機能的価値は薄くなりつつあります。

それでも多くの人が未だに腕時計を付けるのは、腕時計にファッション的な価値があるからだと思います。かくいうぼくもファッションアイテムとして腕時計をつけている1人。

ヘッドフォンも、本来は音楽を聴くための機能的な道具。もっとも、人から見られるという点ではヘッドフォンもまたファッションアイテムとして潜在的な価値を持っているはずです。

今回は機能的な価値はもちろんのこと、ファッション的価値を最大限まで高めたB&O PLAYのBeoplay H8iというヘッドフォンをご紹介。

B&O PLAYの国内正規販売代理店である完実電気より製品を提供いただきレビューします。

ぼくは普段からSONYのノイズキャンセリングヘッドフォンWH-1000XM2を使っているので、主にそちらとの比較を中心にレビューしていければと思います。

  • ヘッドフォンにしっかりとこだわりたい
  • Beoplay H8iのデザインが気に入った
  • 音質にも妥協したくない

上記のような人にはとてもオススメできるヘッドフォンです。それでは1つ1つ性能を見ていきましょう。

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Beoplay H8iの外観

まずはBeoplay H8iの開封・外観をチェック。

ヘッドフォン本体の第一印象は細くてスタイリッシュ。ぼくが普段使っているSONYのWH-1000XM2と比べると、よりファッション性を意識していることがパッと見で伝わります。

レザーとアルミの素材使いが洗練されたデザイン

Beoplay H8iはニューヨーク近代美術館にも作品が収蔵されている著名なプロダクトデザイナーが設計したというだけあり、洗練された美しいデザイン。レザーとアルミニウムの素材使いが上質さを引き立てます。

もちろん装着時もそのデザイン性の高さは健在。フォーマルなスーツスタイルに合わせても違和感のない格好良さです。

WH-1000XM2と比べると軽い

Beoplay H8iの本体重量は215gで、SONY WH-1000XM2と比較すると60gほど軽量。

たった60gですが、数時間頭に乗せて使うときにはやはり軽いBeoplay H8iの方が首が痛くならずに快適に使えました。

レザーの縁処理があればなお良し

レザーの風合い、アルミの質感ともに高く見た目に優れたBeoplay H8i。ただ1つだけ気になる点を挙げるとするとヘッド部分のレザーの縁が切りっぱなしになっていること。

切りっぱなしの無骨さも悪くはないですが、全体の雰囲気を考えるとここは縁が処理してあった方がより上質感が出たのではないかと思います。

特にヘッドフォンを置くとこの縁が常に上部に見えるので、やや気になる点でした。

 

Beoplay H8iの操作性

ここからは操作性について細かくレビュー。Beoplay H8iは1つ前のモデルにあったタッチパネルを廃し、物理ボタンでより直感的な操作ができるようになっています。

右耳部には音量調節ボタン・曲送り/戻しボタンを配置。左耳部には電源・ノイズキャンセリングスイッチ・Transparency Modeスイッチなど、ミュージック以外の操作系が配置されています。

物理ボタンという点や、ボタンの配置が考えられていることもあり操作性はとても良好。WH-1000XM2で感じたのですが、タッチ操作は操作に対するフィードバックが音声で返ってくるので操作のテンポが遅れがち。物理ボタンの方がクイックに各種操作ができます。

ヘッドフォン装着時でもマイクで周囲の音を聞き取ることができるTransparency Modeへの切り替えが素早いのが気に入っています。とっさに人から話しかけられても、すぐに対応が可能。

外すとオン/オフの機能が便利

Beoplay H8iは音楽を再生中にヘッドフォンを外すと自動で一時停止、再び装着すると自動で再生を開始する機能があります。

たまに誤動作で装着中にも曲が止まることもありますが、使っていて便利だと感じる機能の1つです。

側圧は緩めだがオンイヤー仕様は賛否ありそう

耳あて部分はふっくらと柔らかい上質なラムスキンを使用し、耳あたりは極上。WH-1000XM2と比べてもクッションの柔らかさではBeoplay H8iに軍配があがります。

また、ヘッドフォンの装着感で重要なのが側圧。体感値でBeoplay H8iはちょうどBoseのQuietComfort 35より強めで、WH-1000XM2よりは弱いという印象でした。

WH-1000XM2だと2〜3時間付けっ放しだと頭が痛くなってきますが、Beoplay H8iの側圧ならそれほど痛みは感じませんでした。

ただ上で挙げたBoseとSONYの両製品と異なるのが、Beoplay H8iはオンイヤー仕様であるということ。イヤパッドが耳を覆うのではなく耳の上に乗せるタイプなので、慣れない人は長時間の使用で耳が痛くなる人もいそうです。

 

Beoplay H8iの音質

外観・操作性に続き、最後は肝心な音質について。ここでも主にSONYのWH-1000XM2と比較してレビューしてみようと思います。

低音が響く、立体感のあるサウンド

コンパクトでスタイリッシュなBeoplay H8i。ともするとファッション性のみに特化した製品だと思われるかもしれませんが、音質に関しても申し分のない性能だと感じました。

解像度が高く立体感のあるサウンドは、音源の微細な表現までもしっかりと表現します。廉価なヘッドフォンと違い「このヘッドフォンでしか聞こえない音」というのが確かに感じられました。より一般的な表現をすると「歌い手の息づかいまで聞こえてくる」サウンドと言えます。

ここまではBeoplay H8i単体としての感想ですが、WH-1000XM2と比較しながらより丁寧にサウンドを比較すると、また少し違った評価になります。

ダイナミックに耳を揺らす中音域と、伸びやかで繊細な高音域の表現力を持つWH-1000XM2。対してBeoplay H8iは中音域はやや埋もれがちで存在感が少なく、高音域もやや線が細い印象。

一方で低音に関してはWH-1000XM2に引けを取らないも迫力ある響きが感じられました。

もっともこの評価はあくまでSONYの高級ヘッドフォンと入念に音を聴き比べた場合の話。単体で聴くとBeoplay H8iに不満を感じるレベルでは決してありません。

逆にデザイン性の高さやコンパクトさなどはBeoplay H8iにしかない強み。優劣というよりもどの部分をより重視するのかの違いだと感じました。

ノイズキャンセリング機能は想像以上

記事執筆時点では業界最高クラスのノイズキャンセリング性能を誇るWH-1000XM2を常用するぼくですが、Beoplay H8iのノイズキャンセリング機能は想像以上に強力。

無音状態で完全に騒音をキャンセルするほどではありませんが、ミュージックを再生しながら使えば周囲の存在感は限りなくゼロに近づきます。

音楽に集中したい、BGMを流して作業に集中したいというような用途で使うには便利な機能です。

ただノイズキャンセリング機能について惜しいのが「サー」というホワイトノイズが気になること。わずかな音ですが無音状態でノイズキャンセリングを使ったり、静かな曲の切れ目などで気になることがたまにあります。

原理上は仕方がないかもしれませんが、気になる方は実機を試聴して許容できるかどうかを試してみた方が良いかもしれません。

 

見せたくなるデザインに、機能をギュッ

良い点と気になる点を正直に書いてきましたが、やはりこの製品の最大の特徴は洗練されたデザイン性にあります。

定価49,990円という価格はここまで比較してきたSONYのWH-1000XM2と比べても1万円ほど高い価格。性能がほぼ拮抗している両製品からこの価格差を差し引いてBeoplay H8iを選ぶ決め手は、ひとえにBeoplay H8iのデザイン美に尽きると思います。

tofubeatsに似てると言われた写真

オーディオ製品なのに“決め手が見た目である”ことは本質的ではないと感じる方もいるかもしれませんが、ヘッドフォンは必ず人目につく道具。

冒頭で腕時計の例を挙げたように、本来の機能的価値を超えてファッション的価値で物が選ばれるようになるというのはよくあること。

Beoplay H8iも同じく、機能的価値を超えてファッション的価値を最大化させた、“魅せるヘッドフォン”なのだと感じました。

カジュアルウェアは言わずもがな、フォーマルウェアとの相性が気になり写真の通りスーツに合わせてみましたが、想像以上に違和感がありませんでした。

無論、だからといって機能性を犠牲にしているわけではありません。気になる点もありますが、ノイズキャンセリング性能や音質などこの価格帯のヘッドフォンに求められる機能を高い次元でバランスよく詰め込んでいます。

1ヶ月ほど使った上でこのレビューを書いていますが、総じて隙がない「高級」という名を冠するにふさわしいヘッドフォンです。

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