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【就活】キラキラエピソード至上主義

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今回は就活における”キラキラエピソード至上主義”について書いていきたいと思います。

キラキラエピソード至上主義

前回お伝えした通り、今回は就活における「キラキラエピソード至上主義」について書いていきたいと思います。 前回の記事を読んでいない方は、是非そちらから読まれると、内容理解に役立つと思います。

早速ですが「キラキラエピソード至上主義」とは、「とにかくなんかスゴそうな経験をしてたら/アピールしたらいいだろう!」という考え方です。
また「自分は大学時代に大した経験をしてないからESに書くエピソードが見つからない…」「もっとスゴいエピソードがあれば…」と悩んでいる人も潜在的にこの考え方をしています。

とにかくスゴい経験をアピールすれば評価されるだろうという考え方は20%正解で、80%間違った考え方です。

キラキラエピソード至上主義の考え方を否定する前に、まずは就活における「エピソード」の役割について考えてみましょう。

根拠としてのエピソード

エピソードを文章に盛り込む最大の理由は根拠づけの為です。
根拠づけとは、自分の発言の信憑性を高める為の証左のようなものです。

就活生と人事は初対面なので、お互いのことを全く知りません。
このような状況ではいくらでも口からでまかせが言えます。
そんな時にエピソードは自己の発言の信頼性を高めてくれる働きをします。
「僕はリーダーシップがMAXなんです!」といくら叫んだところで信じれたものではありませんが、例えば
「僕はリーダーシップが強みです。実際に大学時代には◯千人規模の集団を率いていた経験があります。」
とエピソード付きで言われたならば
「彼は本当にリーダーシップがあるなあ!」と信じてくれるはずです。

エピソードは2軸で選べ

エピソードの役割を明らかにしたところで、話は少し変わります。

前回、優秀さという概念は相手方との関係の中にしか存在しないと言いました。
そして、相手方の評価基準を無視した普遍的な優秀さなどは存在しないとも。
よって就活では、相手から見て「優秀である」と思ってもらえるような自分をアピールし、エピソードによってそれを根拠づける必要があります。

ではその時使うエピソードはただ「スゴい」だけでいいでしょうか?
答えは明らかにNOです。
「スゴい」エピソードも、もちろん良いのですが、それ以上に「伝えるべき(=相手の評価基準を満たす)内容が伝わる」エピソードかどうか、ということの方が重要です。
冒頭でスゴい経験だけをアピールしさえすれば評価されるという考え方が「20%正解で80%不正解」とした理由はここにあります。
そこで「スゴさ」と「伝えるべき内容が伝わる」という2軸でエピソードを整理し、最も適したエピソードを選ぶべきだと僕は思います。

すると各エピソードが以下の図のようにプロットされます。

写真 2014-01-13 13 25 35

このように座標平面上にエピソードを並べると、どのようなエピソードを選べば良いかが見えてきます。
上の図では数字が振ってある順番に良いエピソードだと個人的には思います。
以下、簡単に各領域に当てはまるエピソードとはどういったものなのかを解説していきます。
ちなみに例として挙げているエピソードは全て実話です。

1と書かれた赤色の領域

自分の伝えるべき内容をしっかり表しているエピソードを選択できており、かつその経験が他人と比べて秀でているスゴいものである状態。
企業の求める評価基準をピッタリと適合する内容であり、かつ経験自体が非凡なので評価基準を高いレベルで満たしている。

(例)IT業界志望のAさん
伝えたい内容(=相手の評価基準):アイデア・企画力

エピソード
「学生時代は様々な事業プランコンテストや、新規アプリ開発コンペに参加し、優秀な成績を収めました。特に◯◯社主催のアプリコンテストでは日本一に選ばれ、大手ネットメディアからの取材を受けたこともあります。」

→まず、エピソードそのものがスゴいという印象を受けます。Aさん程の経験をした人はそう多くはいないでしょう。そして同時に、そのエピソードから伝わってくる内容がAさんのアピールしたい「アイデア力・企画力」に沿ったものであるということも分かります。
実際にAさんは数多くのIT業界から内定を得ました。そしてそのアイデア力から、広告業界からも高い評価を受けたそうです。

2と書かれた緑色の領域

経験そのものは多少ありふれたものであるが、伝えるべき内容は的確に表すことができている状態。
エピソードから伝わる内容自体は相手方の評価基準に沿うものなので、企業と自分との間にミスマッチが起こりにくい。

(例)コンサル業界志望のBさん
伝えたい内容(=相手の評価基準):論理的思考力

エピソード
「学生時代は大学での研究に力を注ぎました。研究過程で、物事を分析し、仮説を立ててそれを検証するというPDCAサイクルをしっかり回し続けることを意識して実験・研究に取り組んでいました。」

→経験は大学での研究というよくあるものですが、エピソードを通してBさんの「論理的思考力」が感じられます。
Bさんは論理的思考力が求められるコンサル業界でこのエピソードを話し、内定を獲得しました。

3と書かれた黄色の領域

経験自体は非凡でありスゴさこそあるものの、そのエピソードから伝わる内容が企業の評価基準と不一致である状態。
経験自体がスゴいが故にインパクトが強く、それが一層相手の評価基準との不一致を強調してしまう可能性がある。

(例)金融業界志望のCさん

伝えるたい内容(=相手の評価基準):組織の中で円滑に仕事を進める協調性

エピソード
「学生時代に友人とモンゴルツアー旅行の事業を1から立ち上げました。モンゴル語の友人の人脈を活かして、大手ツアーではなかなか楽しめないようなディープな体験を主力コンテンツに、競合との差別化を図り、ある程度収益化もできておりました。」

→経験自体はスゴいです。しかしこのエピソードから伝わるのはCさんの「0から1を作り上げる挑戦心」です。
よって企業側が協調性を評価基準としているならば、どれほどこのエピソードがスゴくても語るべきではありません。
Cさんは実際にチームの協調性が求められる金融業界でこのエピソードを話したところ、受けが悪くほとんど落ちてしまったそうです。

エピソードなんかに振り回されるな

このようにエピソードを選ぶ際は、単なる「スゴさ」だけに目を向けるのではなく、そのエピソードで「評価者にどういった印象が伝わるか」という点も考慮に入れなければ、相手に優秀な学生だと思ってもらうことはできません。

相手に「優秀である」と高い評価を得る為には
①相手の評価基準とマッチしている(評価基準との適合度)
②評価基準を高い水準で満たしている(評価基準の満足度)
という2つの要素が必要となります。

写真 2014-01-13 13 45 30

特に就活においては前者「まず、相手方の評価基準に沿うエピソードか?」という視点、上図で言うと横軸の視点が軽視され、ことさらにスゴさという縦軸、つまり「評価基準の満足度」ばかりに気を取られがちです。

サッカー選手に「上手い」と評価してもらう時に、囲碁の成績を見せつけてるようなもんです。
評価基準が合わないものをいくらアピールしても、意味はありません。リフティングを見せつけましょう。

「スゴい」エピソードが良いエピソードではありません。
「相手の評価基準に適合した」「スゴい」エピソードが良いエピソードなのです。

エピソードは主張の根拠に過ぎません。
エピソードの主人は自分であるのに、逆にそれに振り回されている人が多い気がするので、書かせてもらいました。

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