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当ブログを運営するFukulow(@yuta_black)です。
前回の記事で、GDにおいて最も大切な心得は(与えられた時間)×(人数)の文量のアウトプットを出すことだと言いました。
では実際に(与えられた時間)×(人数)の文量のアウトプットを出す為には何が大切になるのでしょうか。
今回はGDで最大限のアウトプットを出すために意識しておくべきことについて書いてみます。
前提条件の共有と役割分担
それは前回少し話した通り「前提条件の共有」と「役割分担」です。
「役割分担」の方から先に説明します。
役割分担
実はこの(与えられた時間)×(人数)の文量のアウトプットというのは、役割分担の基本的な考え方です。
僕たちは普段から無意識のうちにこの式を感覚的に理解しているのです。
例えばマンガなどでは次のような死亡フラグがよく見られます。
「待てっ!逃がさないぞ!」
「おっと、先へ進むのはこの私を倒してからにしてもらおう」シュタッ
「くっ、邪魔が入ったか…!」
「こいつは俺が食い止める!お前は先へ急げ!」
「お前…、どうしてここに?」
「話は後だ、まずは奴を追うのが先だろう?」
「分かった、油断するな!」タッタッ…
「ふっ…相変わらず俺は損な役回りだぜ…」タバコ シュボッ
この時2人は明らかに役割分担をして、1人の時と同じ時間で「敵を追う」「邪魔者(ムスカ)を食い止める」という2人分のアウトプットを得ています。
このようなシーンでもし
「よし、二人でこの邪魔者を倒すぞ!」
なんて展開になれば「いや、1人は敵を追えよ!」と突っ込みたくなるでしょう。
このように役割分担の最も本質的なメリットこそが、1人分の時間で参加人数分のアウトプットを出すことなのです。
これをGDに置き換えると、例えば
「ネット利用を認めるので、具体的なソースを提示し、打ち手の効果予測を数字で出してください。」
といった内容の議題が出されることもあります。
この場合、ある程度方向性が決まった時点で「戦略策定班」と「情報収集班」「効果予想班」等に別れて活動すると思います。
こうすることで、戦略策定・情報収集・効果予想を平行して進めることができます。これは1人の時では決してできないことです。
下のような図で考えると、よく分かると思います。
3人の場合、1人で行う1/3の時間で同じアウトプットを出すことができます。
こうした役割分担の考え方は、明示的な仕事の区別がない時にも応用可能です。
例えばリーダーシップがある人は、そのリーダーシップという強みを発揮し続けてください。
そうすれば他のメンバーがリーダーシップについて時間・労力を割く必要がなくなります。
そしてその分アイデアを出す人は、その発想力を時間内の間発揮し続けることができるのです。
このように各人が最も得意とする領域に30分の力を投下したならば、出てくるアウトプットは(30分)×(人数分)の価値が生まれます。
こうした1人分の時間で(与えられた時間)×(人数)の文量のアウトプットを得ることこそが、役割分担という手法の最も基本的かつ最大のメリットなのだと思います。
前提条件の共有
では前提条件の共有とは何か。
実は役割分担とはどんな時でも常に適用できる手法ではありません。
「前提となる条件が共有されていること」という条件を満たした時に初めて役割分担は有効になるのです。
上のマンガの例で説明すると、男2人は
『ある敵を追っている』
『その敵に追いつくことが最大の目的である』
『その目的達成の為に、目の前の邪魔者を食い止める必要がある』
という前提条件つまりコンテクストを共有しています。
この前提が共有されていなければ
「え?このムスカ倒す方が優先度高くね?」
「いや、奴を追うのが先だ!」
みたいな事になってしまい、役割分担が上手く作用しません。
よって効果的な役割分担をする為には、前提条件がメンバー間に共有されていることが大切になります。
話を就活に戻すと、
「スターバックスの売上を増やす方法を立案せよ」というお題が与えられたとすれば、最低でも次のようなことは前提条件として共有されていなければなりません。
『売上とは何か?』
『売上をどの程度増やすのか?』
『スターバックス全店の売上なのか、特定の地域・店舗の売上か?』
『何年で効果を出すのか?』
この辺りの最低限の前提条件を共有していなければ、役割分担をしたところでメンバー間に誤解や思い違いが生じ、上手く議論を進めることが出来ません。
グループ内での自分の役割を明確に
グループとして前提条件を共有しながら役割分担を活かした議論を行う為に一人一人の個人ができることは、しっかりと自分の役割を意識し、それを全うすることだと思います。
そして「設定した役割からどれだけ全体の議論へ貢献したか」という点をGDでは評価されているのだと僕は思います。
前回記事の冒頭で、僕はメンバーが暴走し、最終結論がでないというGDに遭遇しました。これは確かにグループとしては致命的な失点です。
しかし僕はその時、自分で設定していた”ファシリテーター”的な役割を務め上げることに専念しました。
具体的に言うと、激論する2人の意見から対立要素を洗い出し、それを議論の場に徹底的にさらけ出すことで双方の主張を洗練することに専心したのです。
その結果、結論こそ出なかったものの、僕のファシリテーター役としての議論への貢献度が評価され、無事選考を通過することが出来たのです。