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当ブログを運営するFukulow(@yuta_black)です。
前回は自己分析の限界と、その役割を書きました。
自己分析は意思決定において有用な情報を提供してくれますが、過度な期待をせず、適切に利用すべきだという事が前回の要旨です。
それでは今回は実際に自己分析ってどうやってすればいいの?という具体的な話をしようと思います。
今回は僕の実体験を元に、そこから効果的な自己分析方法を一般化してお伝えしたいと思います。
以下のスライド資料は、以前就活セミナーを開催した際に僕が登壇し、自己分析方法を解説する為に利用したものになります。
プレゼン資料をベタ貼りという形式ですので、多少理解が難しい点があるかもしれませんが、適宜解説を挟んでいくのでご容赦ください。
かなり具体的な内容になっていますので、ここから皆さんにとって自己分析に役立つ情報を一つでも盗んでもらえればと思います!
※ここで紹介する自己分析法、またその結果は実際に僕自身かなり役に立ちました。
しかし前回記事で言ったようにそれを全て鵜呑みにしたわけではなく、あくまで自らが判断を下す為の情報の一つとして捉えていたということを誤解の無いようにお伝えしておきます。
僕の”超”具体的自己分析
自己分析が将来のステップを決める為の情報源になることは前回述べたとおりです。
また、自己分析は面接という実践的な場所でも役立つと思います。
面接で大切だと思うことの一つに、次のようなものがあります。
つまり、自己分析は力強い志望動機を作る為にも役立つということです。
本格的に自己分析を始める前の僕の志望動機はこんな感じです。
後の解説を読めば分かるんですが、全く根拠が無いんですね。
これ言っても、人事のひとのウケはあんまりよくなかったです。
「安直すぎだよね」とか「ちゃんと経験を整理しないと」とか言われました。
一例として、オシャレしたいという人はこんな思考と行動になっているのではないでしょうか?
「オシャレしたい」という具体的行動には、かならず理由とか根拠となる思考があるよねって事を言いたいです。
そして、この根拠となる思考を見つけ出すのが、自己分析では大切なのではないかと僕は思います。
この図、結構ポイントです。
①これまでの生き方から、具体的行動をピックアップし(左下の赤い四角)、
②その行動をした/楽しいと思った根拠となる思考(上の赤い丸)を見つけ出します。
③そしてそういう思考をもった人間が働くとしたらどんな具体的行動(右下の赤い四角)をとればいいかな??という事を見つける。
この3ステップが良い自己分析方法なのかなと僕は考えていました。
例えば、僕は大学時代にサークルを立ち上げ、フリーペーパーを発行する活動をしていました。
その活動はすごく楽しくて、個人的にとても頑張っていたのですが、「活動が楽しかったのはなぜだろう?」と考えると、僕がとりあえずこれまでにない新しいものを生み出すのが好きだからということがわかりました。
ですから生み出すものとしては、必ずしもフリーペーパーでなくてもよかったのです。
もちろんいきなりそんな事が分かった訳ではなく、上図のように幾つかの思考段階を経てこのような結論に至りました。この辺は後で述べます。
そして、そんな新しい物好きの僕がこれから仕事をするなら、どんな仕事につけばハッピーになれるのだろう?と考えました。
結果、上図のような思考段階を経て最終的に「ITサービス企画」って楽しそうという結論に至りました。
この辺についても後で詳述。
結果及び概要を先取りすると、僕は自己分析という方法を通して、
同じ経験からでもこんなに異なる将来への興味・関心が生まれました。
僕の考える自己分析の全体像は先ほど示したこの図が全てです。
これまでの具体的経験を抽象化して(左側の矢印)、
そこから得られた思考をキャリア観へと具体化する(右側の矢印)。
といった感じになります。
しかし全体像を示したところで、おそらく多くの皆さんが気になるポイントは
この2本の矢印ではないでしょうか?つまり
「経験の抽象化ってどうやってするの?」
「思考をキャリア観に具体化ってどうすればいいの?」
といった点ではないかと。
端的に言ってしまえば「とにかく私は何を始めればいいの??」という点です。
2本の矢印に沿って抽象化や具体化を行う方法は「自分の意見を持つ」「(それを)他人にぶつける」といった2スッテップで行います。
そしてそのステップを、ぐるぐると何度も回していくことで抽象化・具体化を行うことが出来ると思います。
以下、「自分の意見を持つ」「他人にぶつける」とはどういうことか見ていきます。
1人でも、すぐにでもできるっていうのがいい感じではないでしょうか?
一例を挙げています。
僕の場合、冒頭で書いた「自己分析する前の志望動機」が自分の意見に当たりますね。
この時点ではまだ全体像のこの辺の段階です。まだスタート地点にすぎません。
人事の方に安直だとか、もっと考えろと言われたのも頷けますね。
しかし逆に言うと、最初のステップはこのくらいざっくりでも構いません。
そうして形成した意見を他人にぶつけましょう。他人と言っても人である必要はありません。
僕は実際にインターンシップという経験が自分の意見を洗練してくれました。
インターン前は以前と同じ状態です。
ぼやっとした意見を持っているに過ぎません。
インターンの経験から自問自答を繰り返し、意見が洗練(抽象化)されていくプロセスを表しました。
もちろん実際はもう少し色々複雑でしたが、簡単化のため多少ざっくり書いています。
自分のぼやっとした意見を「他人にぶつけ(=インターン経験を通して)」、それをきっかけに自問自答しながら経験を抽象化することができました。
そして自分が経験に対して「楽しい」と感じていた根源的な思考が見えてきました。
次はこうして手に入れた思考を具体化していきます。
先のステップで手に入れた思考を「自分の意見」として、さらに他人にぶつけていきます。今度は社会人の先輩。
アドバイスをもらいながら、具体化していくプロセス。
キャリア観への具体化はやっぱり社会のことを良く知っている先輩が僕には合っていました。
1回の会話でざっくり書いていますが、色んな方の話をたくさん聞いて総合的に判断しました。
こんな感じで、根源的思考を「自」⇔「他」のやりとりを通して具体化することができました。
冒頭で言った志望動機よりも、根拠のある志望動機を言うことが出来ました。
総括です。
①これまでの生き方から、具体的行動をピックアップし(左下の赤い四角)、
②その行動をした/楽しいと思った根拠となる思考(上の赤い丸)を見つけ出します。
③そしてそういう思考をもった人間が働くとしたらどんな具体的行動(右下の赤い四角)をとればいいかな??という事を見つける。
具体的に上記の3ステップを経ていく為に
(1)これまでの具体的経験を抽象化して(左側の矢印)、
(2)そこから得られた思考をキャリア観へと具体化する(右側の矢印)。
という過程を進めていきます。
そして矢印を進む為の具体的な方法として
●自分の意見を持つ
●他人にぶつける
という行動を繰り返していきます。
僕はこのような自己分析フローを経ることで、「自分はどういう人間で」「どういう道が向いているか」という疑問に対して確度の高い情報が得られました。
そしてそれを元に説得力の高い志望動機を作成することが出来ました。
逆にこうしたフローを経ずに
「フリーペーパー=出版」
「経済学部=金融」
「海外留学=グローバル企業」
みたいな志望動機を作ってもあまり相手方には響かないと思います。
「フリーペーパー」「経済学部」「海外留学」などの情報は全て事実に過ぎません。動機はあくまで気持ちなので事実をそのまま動機とすることは限界があると思います。
また、一つの事実から一つの気持ちが抽出できるわけではありません。同じ集団だからといって、そこに所属する理由が皆同じとは限りません。
「自分のフィルターを通す」みたいな表現がありますが、上図でオレンジ色から水色の領域を経ることが自己分析におけるフィルターを通すことなのかなと僕は思っていました。
前回言ったように、最終的に次の一歩を決めるのは自分自身ですが、その為の重要な指標の1つに役立てることが出来ると思います。