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当ブログを運営するFukulow(@yuta_black)です。
「靴だけは良いものを履きなさい。良い靴はあなたを良いところへ連れてってくれるから」とはイタリアの言葉。
最近は量販店などで安く買える合皮のシューズ等も増えましたが、大人なら上質な革靴は一足は持っておきたいもの。
特に紳士靴の定番である「内羽式ストレートチップ」は冠婚葬祭に使える基本の一足。まず先に抑えておきたい革靴です。
というわけで今回は上質な紳士靴ブランドと、各ブランドの内羽式ストレートチップの定番モデルをご紹介します!
中には自社生産を行わずOEM製造しているものもありますが、今回はあくまで販売元のブランドでまとめました。
紹介するブランドは全30ブランド。
大体の価格帯も記載して予算別にまとめていますので、今後の革靴購入の参考にしてみてください!
10万円~青天井
まずは10万円オーバーの超名門ブランド靴からご紹介。
流石にポンと買える金額ではないですが、3~5万円の革靴を何足も買うんだったら、思い切ってこのあたりの極上靴を一足買う方が良い、という意見も。
一生モノとして長く付き合う一足をお探しなら、このあたりのブランドを検討してみてはいかがでしょうか。
John Lobb(ジョンロブ)
ジョンロブは1866年からロンドンで紳士用高級靴を作り続ける老舗ブランド。
英国王室からロイヤルワラント(英国王室御用達)を受けるなど、徹底したこだわりと高い生産技術を持った世界的ブランドです。
もとはビスポーク(オーダーメイド)の高級紳士靴ブランドとして有名でしたが、1976年にエルメス傘下に入ったことにより既成靴ブランドとしても知られるようになりました。
現在もロンドンの本店ではビスポーク靴を生産・提供し続けており、ジョンロブのクラフトマンシップの精神は本国イギリスで今も生き続けています。
・定番モデル「CITY II」(約180,000円)
キャップトゥがダブルステッチになったモダンクラシックな一足。
履き口からラストに向けてスッと抜けるようなシルエットは気品すら感じさせるまさにドレスシューズの最高峰。
GAZIANO&GIRLING(ガジアーノガーリング)
http://www.gazianogirling.com/
2006年10月にデビューしたイギリスの新興ブランド。
創業者であるトニー・ガジアーノとディーン・ガーリングは紳士靴の世界では有名な人物で、トニーはエドワードグリーンでビスポーク責任者をやっていた経歴。対するディーンはテーラーメイドの靴職人として複数の有名ブランドで製作に携わっていた職人。
この両名が立ち上げたブランドということで、設立当初から大きな話題を集めていました。
ガジアーノガーリングの特徴はまるで既成靴とは思えない作り込み。たとえば手に取ってみると土踏まずが地面に対して並行ではなく、うねるようになっているのに気が付くでしょう。
オーダーメイドならよくあるこの土踏まずの造形は、履き心地と見た目の美しさに大きくかかわる部分ですが、大量生産の既成靴ではめったに目にしません。ビスポークと既成靴の職人コンビだからこそできる靴作りです。
・定番モデル「OXFORD」(約180,000円)
ガジアーノ&ガーリングの作るブラックのキャップトゥシューズ。
イギリス流紳士靴の伝統的なデザインを継承しつつ、全体的にモダンな印象に仕上げています。
トゥは丸みを帯びたラウンドトゥ。
EDWARD GREEN(エドワードグリーン)
1890年創業の英国高級紳士靴ブランド。John Lobbと並んでイギリスを代表するブランドです。
かつては他社ブランド靴の製造を中心に担っており、その技術力の高さが窺えます。
グッドイヤーウェルト製法の最高峰と称されるEDWARD GREENの靴は、最高級のカーフスキンを使い職人よる手作業で仕上げられます。
・定番モデル「CHELSEA」(約160,000円)
EDWARD GREENの中でも「CHELSEA」は傑作として名高く、古くは1930年代から頻繁にビジネスや社交の場で履かれているまさに定番のモデル。
羽根の中のステッチがカーブを描くスワンネックが、足元をエレガントに飾ります。
MAX VERRE(マックス ヴェッレ)
2001年に創業したイタリアのシューズブランド。
創業者のMAX VERRE氏はイヴ・サンローランやトム・フォードなど、大手ブランドのシューズデザインディレクターとしてデザインから生産まで手掛けた経歴を持つ、業界でも有名な人物。
まだ歴史の浅いブランドではありますが、手染めのイタリアンとフレンチのカーフにこだわり、クラシックをシャープに昇華させた上品なデザインの作品はデビュー以来世界中から注目されています。
・定番モデル「MV829」(約120,000円)
グッドイヤーウェルト製法よりも軽量で柔らかい仕上がりになるマッケイ製法を使った、シャープなシルエットが特徴のキャップトゥ。
ダブルステッチなどクラシックな意匠を加えながらも美しい細めのシルエットが、靴の上品さを存分に引き立てています。
Santoni(サントーニ)
サントーニは1977年にアンドレア・サントーニ氏によって設立されたブランド。
イタリア靴の中では歴史の浅いブランドですが、その徹底したこだわりと高い品質から「イタリアが生んだ芸術品」と言われるほどで、他の老舗ブランドにも引けを取りません。
・定番モデル「レースアップ 06435」(113,000円)
天然なめし加工を施したクラシックなレザーを用いたキャップトゥシューズ。職人により一足ずつ完全手作業にて作られています。アッパーとつま先に入ったステッチがアクセント。
Alden(オールデン)
1884年、米国はマサチューセッツ州ミドルボロウで創業したオールデンは、米国の靴文化を象徴するシューズブランド。
トラディショナルなフォルムと履き心地の良さで、靴を愛する世界中の人々の憧れと言っても過言ではありません。
アメリカントラッドの歴史を語る上で、オールデンはなくてはならない存在です。
・定番モデル「Straight Tip Bal 907」(約100,000円)
外羽根式が多いオールデンの中で、数少ない内羽式のキャップトゥ。
つま先部分はやや細身でトゥが丸みを帯びたHAMPTON LASTを採用。アッパー素材はコードヴァンではなくドレスシューズの伝統素材であるカーフスキンを使っています。
6万円~10万円
6~10万円という高級靴と呼ばれるラインの紳士靴ブランド。
このあたりの金額レンジでは本場英国ノーザンプトンの老舗ブランドから、国産メーカーまで様々なブランドが名を連ねています。
そのせいもあってか上品で王道なデザインが多い10万円超えのブランドと違い、デザインや雰囲気もバリエーションがあります。
ファッションに気を使っている格好良い大人は、この価格帯以上の靴を履いている印象です。
ぼく自身も金額的にも風格的にも、早くこんなブランド靴を格好よく履けるようになりたい…!!
Crockett&Jones(クロケットジョーンズ)
http://www.crockettandjones.com/
英国靴の聖地イギリス・ノーザンプトンに誕生したクロケット&ジョーンズ。
クロケット&ジョーンズは、世界中で最も多くの木型の種類を有する靴メーカーと言われ、デザイン・バリエーションや素材選びなど、靴作りにおいて優れたノウハウを有しています。
製造工程では、一足作るのに約8週間を要するグッドイヤーウエルト方式の採用や、防水性を持たせたベルトショーン製法など、熟練した職人のみが成せる伝統的な手作業の製法が受け継がれています。
つい先日、007の新作では最高じゃないAndroidスマホは使わないことが話題になりました。
クロケットジョーンズの靴は映画『007 スカイフォール』でボンドの靴として使われているそうで、まさに最高の証といえるかもしれません。
・定番モデル「Audley」(約90,000円)
クロケット&ジョーンズの最高級ラインであるHAND GRADEコレクションのキャップトゥ。
手作業の工程を多くし、素材も最高級のものを使用しています。靴底は伏せ縫いという工法によって、縫い目が見えず気品の漂う仕上がりです。
Alfred Sargent(アルフレッドサージェント)
1899年にイギリス革靴の聖地ノーザンプトンにて創業
「質の高さ」ゆえに世界中の有名ブランドからの制作依頼も多く、ラルフローレンなど大手ブランドの靴を製作していることでも有名。
日本での流通量は他ブランドに比べて少ないですが、知る人ぞ知る高級革靴ブランドです。
・定番モデル「Armfield」(約80,000円)
英国革靴の中ではすっきりした印象のArmfield。
内羽根に施されたスワンネックステッチがさりげなく個性を演出しています。
Church’s(チャーチ)
http://www.church-footwear.com/
Church’sは1873年にノーザンプトンで設立された英国の高級紳士靴ブランド。
従来までは伝統的な靴作りで定評がありましたが、1999年にプラダに買収されて以来、従来までの伝統的なスタイルに加えファッション性も強く現れるようになりました。
1965年には英国女王エリザベス2世から「英国女王賞」を授与されるなど、品質は折り紙付き。
・定番モデル「Consul Calf」(約80,000円)
幅の広いラストに、コバの張り出しがチャーチらしい一足。
クラシックな趣ながら、現代的なスマートさも見せるスタイリッシュなストレートチップです。
AUTHENTIC SHOE & CO.(オーセンティックシュー&コー)
ジョージ・コックスやトリッカーズで修行を積んだ、日本で最も有名なシューズデザイナーの一人、竹ヶ原敏之介氏が手がけるシューズブランドがAUTHENTIC SHOE & CO.
兄弟ブランドに、カジュアルラインのfoot the coacher(フットザコーチャー)があります。
彼の作る靴の素晴らしさは世界でも認められていて、英国にある世界唯一の靴博物館に欧米諸国以外としては初めて作品が永久保存として収蔵されています。
ぼくはもう5年くらいfoot the coacherの財布を使っているんですが、堅牢性やデザイン性は抜群で今でもお気に入りです。
・定番モデル「AS SPENCER」(約80,000円)
そんなAUTHENTIC SHOE & CO.のストレートチップがこの「AS SPENCER」
全体的に細見のラウンドトゥでラウンドステッチの作りに、ソールのステッチがアクセントになっています。
竹ヶ原氏の無骨なデザインの中に繊細なディテールを織り交ぜるデザインが個人的に大好きです。
Brooks Brothers(ブルックスブラザーズ)
http://www.brooksbrothers.co.jp/
アメリカン・トラッドの雄であるBrooks Brothers。
1818年の創業以来、アメリカ初である既製服の大規模小売店として、多くの人々に愛されています。
1979年に日本に上陸し、最近では侍ジャパンのオフィシャルスーツのデザインを手掛けたりと、国内でも定番のフォーマルウェアブランドとして人気があります。
・定番モデル「ピール パーフォレイテッド キャップトゥ」(約82,000円)
チップ部分に配したブローグ(穴飾り)や、ダブルステッチになったスワンネックなど、上品さのあるフォルムにデコラティブなディテールを乗せた硬軟どちらにも使えるキャップトゥ。
作りもグッドイヤーウェルト製法を使い、堅牢製も○。
Tricker’s(トリッカーズ)
日本ではTricker’sと言えばブローグ入りのウイングチップなどカントリーシューズが有名ですが、本場英国ではフォーマル靴も人気があります。
英国王室御用達の認定を受けた「質実剛健」という言葉がぴったりの英国紳士靴ブランドです。
・定番モデル「Regent」(約70,000円)
ドレスシューズといえども、しっかりとTricker’sらしさが盛り込まれたキャップトゥ。
一見するとTricker’sらしいスクウェアトゥで重厚感のある見た目ですが、ヒドゥンチャネルという技法を用いてソール部分の縫い目を見えないようにするなど、無骨な中に気品も兼ね備えた作り。
三陽山長(さんようやまちょう)
「技」「匠」「粋」という“和”の精神に基づいた「日本人の、日本人による、メイド・イン・ジャパンの靴」をつくり続けているブランドです。
2000年に誕生した山長印靴本舗が母体で、その後三陽商会の傘下に入ったのち、今の三陽山長となりました。
日本発の本格紳士靴というジャンルの先駆けとなったブランドです。
紳士靴といえば聖地ノーザーンプトンブランドが有名ですが、三陽山長はその確かな品質で国内でも高い評価を得ています。
・定番モデル「友二郎」(約70,000円)
三陽山長の定番モデル。同ブランドのシューズは全て日本名なので、一度聞いたら忘れないインパクトがありますね。
日本人の足型に合わせた、ワイズが広めのキャップトゥ。
この品質でこの値段はかなり良質な靴なので、インポートブランドにこだわっていない方ならかなりおすすめできます。
Grenson(グレンソン)
http://www.grenson.co.uk/en_gb/
1866年創業のイギリス名門紳士靴ブランドであるグレンソン。
他の英国靴に比べて国内では知名度は高くないですが、映画『華麗なるギャツビー』に製品提供をしたりと海外では高い評価を得ています。
1980年代に日本での販売が始まり、当初は大手セレクトショップに置かれ、素朴ながらスマートさも兼ね備えた燻し銀的な存在だったそう。
・定番モデル「ロンドン」(約70,000円)
オーソドックスで使いやすいイギリス靴のロンドンは、日本限定モデル。
日本の道路状況に合わせてかかと部のソールをゴム製にするなど、実用性も兼ね備えた一足。
Allen Edmonds(アレンエドモンズ)
1922年にアメリカはウィスコンシン州のベルギー(Belgium)という小さな町で創業。
グッドイヤーウェルト製法のドレスシューズブランドは英国製がほとんどの中、アレンエドモンズはオールデンと同じくアメリカ製のブランドです。
本国ではワーカーシューズの定番として高い信頼と多くの愛用者を持っています。
・定番モデル「Park Avenue」(約70,000円)
アレンエドモンズのフラッグシップモデル。歴代大統領が就任式で履いたといわれています。
丸みを帯びたトゥと存在感のあるステッチが特徴の非常にアメリカらしい靴。履きやすくリピート率が高い一足でもあるそう。
CHEANEY(チーニー)
グットイヤー・ウェルト製法の生産地として今も名高い英国ノーザンプトン生まれで、120年以上の歴史を持つJOSEPH CHEANEY。長らくChurch’sの傘下にいたチー二―ですが、2009年に独立。
伝統的な英国のグットイヤー・ウェルテッド・シューズ界に、新しいトレンドの息吹を吹き込むブランドとして注目を集めています。
・定番モデル「ALFRED」(約67,000円)
定番靴であればあるほど、細部に各ブランドの違いがでてきます。
このALFREDは現代人の足を考え抜いてチーニーが開発した125ラスト呼ばれるつま先の作りを採用しています。
少し丸みを持ちながらも、クラシックな雰囲気も残した意匠となっています。スワンネックを取り入れて洗練された印象。
Paul Smith(ポールスミス)
http://www.paulsmith.co.jp/shop
日本でも人気の高い英国ブランドPaul Smith(ポールスミス)。
英国の伝統的なスタイルにウィットやユーモアといった遊び心をスパイスとして加え、大胆な色使いやディテールにこだわった服をデザインしています。
・定番モデル「内羽根式キャップトゥ」(約62,000円)
サイドの飾り穴や履き口の特殊な形状等、英国の伝統的なシューズにポール・スミスらしいユーモアを加えた1足です。
着こなしをややカジュアルに寄せたい時に活躍してくれそう。