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フルサイズコンデジLeica Qレビュー。息を飲む瞬間は、日常にある。

Leicaが欲しい人はきっと、カメラが欲しいのではなくLeicaが欲しいのだと思います。

買おうかどうか数ヶ月間悩んだ末、意を決して購入したLeicaのフルサイズコンデジLeica Q。すぐにレビュー記事を書かなかったのは、第一印象ではなくじっくりと使い込んでから感じたことを書きたかったから。

購入から約2ヶ月。その間に色んなシーンに持ち出して、さまざまな被写体を撮影しました。今回は実際にLeica Qを使った上で、使用感や作例などをレビューしようと思います。

とはいってもことさらに良い点を並べ立てたり、無理に気になる点を探して書くことはしません。

使い込んでく中で自然に感じられたカメラの特徴を、出来るだけ丁寧にご紹介できればと思います。購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

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Leica Qの外観・デザイン

本体はLeicaらしいクラシックなフィーリングを残しつつも、シンプルで無駄のない洗練された外観。いかにもカメラ然とした風貌です。

ボディ部分はフルサイズセンサーを積んだカメラとしては小さくまとまっています。対してレンズ部分は本体から大きく飛び出してしまっています。

比較的手が大きなぼくがLeica Qを持つとこのくらいのサイズ感。バッテリーを含んだ本体の重さは640g。

実際に持ってみると決して”コンパクト”とは言い難いですが、フルサイズセンサーを積んだLeicaのカメラが片手に収まるというのはそれだけで価値だと思います。

Leica Qのプロダクトデザインは全てインハウス(自社)でデザインされていることもあってか、本当に細かな点にまでこだわって作られているのが伝わってきます。

たとえばその一例が本体底部のバッテリー・SDカードを取り出す蓋の設計。

これまでぼくが使ってきたカメラは蓋を開ける際に「カチャッ」と甲高い大きな音がしますが、Leica Qは「トンッ」と小さく上品な音しかしません。開閉時の音までデザインされているのです。

こうした細部までこだわり抜かれた精巧な作りは、そのまま所有の喜びへと繋がります。

 

Leica Qの操作性

見た目から分かるようにLeica Qは過剰な操作系は搭載せず、ボタンもダイヤルも必要最小限のみ。

それでも物理ダイヤルを駆使した操作性と分かりやすいインターフェースのおかげで、慣れると手足のように直感的に扱うことができます。

シャッタースピードが刻印されたダイヤル、レンズ側に搭載された絞りリングなど、全体的にクラシックカメラを意識した操作感。FUJIFILMのカメラを使ったことがある人なら、馴染みやすい構造かもしれません。

鮮明な電子ビューファインダー

Leica Qに搭載された368万ドットの高精細な電子ビューファインダー。日中の晴天下でも夜の室内でもクリアで見やすく、撮影に集中できます。

実用的なタッチディスプレイ

Leica Qの背面ディスプレイはタッチ操作にも対応。購入前は不要だと思っていたタッチ操作ですが、使ってみると意外と実用的。

撮影中に下スワイプでプレビューモードに入れたり、プレビュー写真をiPhoneみたいにピンチイン / アウトで拡大縮小したり。

またフォーカスポイントを指でドラッグして動かすこともできるので、ファインダーを覗かなくても構図を決めたままピント位置の調整ができるのも便利。

Leica Qはスマホで慣れ親しんだスワイプやタップなどのアクションを取り入れ、デジタル時代の直感的な操作感を実現しています。

単焦点の短所を補うクロップボタン

Leica Qは35mm換算28mmのレンズ固定式カメラ。画角を変えられないという単焦点レンズの短所を補うのが、サムレストの左にあるクロップボタン。

このボタンは押すと背面液晶とEVF内に換算35mm→50mmの画角のブライトフレーム(白線)が表示。その状態で撮影すると写真が表示された画角にクロップした状態で保存することができます。

マクロモードを使って50mmでクロップ撮影

これを使うといわゆるステップズームのような感覚で、Leica Q1台で28mm,35mm,50mmの画角で撮影が可能に。クロップなので写真の画素数は下記の通り減ってしまいますが、35mmであれば積極的に、50mmも状況によっては充分使える写りです。

  • 35mmクロップ時:約1,500万画素
  • 50mmクロップ時:約800万画素

ファインダー内の像が拡大されるのではなく撮影領域にブライトフレームが表示されるだけなので、EVFではなくまるで素通しのガラスを覗いているかのような感覚になります。

RAW撮影ではクロップした画角外の領域も保持

さらにクロップモードで撮影した写真はRAWの場合、ブライトフレーム外の情報も保持しながら切り抜きされた状態として保存されています。

撮影後にLightroomで画角を広げたり、構図を再調整したりすることができるのがとても便利です。

Leica Qの気になる点

操作性に関してはLeica Q独自の優れた点もありますが、一方で個人的に気になる点もいくつかあります。

ホールド性がやや心もとない

片手で持つにはちょっとした重さと大きさがあるLeica Q。ただ正面にはグリップが一切なく背面に窪んだサムレストがあるだけなので、そのままだとホールド性はイマイチ。

そんなこともあってぼくは本体保護も兼ねてArtisan & Artistのボディケースを使っています。グリップがついたケースなのでホールド性がグッとアップしました。下記の記事で詳しくレビューも書いています。

ISO調整はダイヤルに割り当て不可

Leica Qはダイヤルを中心とした直感的な操作が中心ですが、ISO感度はダイヤル操作ではなくISOボタンを押して液晶を見ながら調整する仕様。

ダイヤルに機能割り当てもできないので、頻繁にISOを変更したいシーンでは操作にやや煩わしく感じることがあります。

 

Leica Qで撮影した作例

使って感じるLeica Qの魅力はやはりその描写力。フルサイズセンサーと開放F値1.7の明るいズミルックスレンズで切り取る瞬間は、息を飲むような美しさ。

ここからはLeica Qで撮影した作例をスナップ、ポートレート、マクロ撮影の3つに分けてご紹介します。

スナップ―日常にある美しい瞬間を捉える

Leica Qを使い始めて最も変わったのが、スナップが好きになったことかもしれません。難しいことは考えずに気軽にシャッターを切りながら街を歩くのが楽しいです。

いつもと変わらない夕暮れ空や、午後の日が差し込む部屋の片隅。そんな日常の見慣れた光景が、Leica Qを通すと美しいワンシーンとして浮かび上がってきます。

ISO感度は個人的に1600くらいまでは使える感覚。Leica Qは開放F1.7の明るいレンズに手ブレ補正も搭載しているので、暗所や室内での撮影も心強いです。

日中は比較的彩度低めな写りなんですが、夜になるとこってり艶っぽい色味に。Leica Qを使って以来、夜のスナップを撮るのが楽しくなりました。

ポートレート―作り込み過ぎない自然なカットで

使う前は28mm単焦点のLeica Qではポートレートは難しいかなと思っていました。

ですがクロップモードを駆使すれば、背景を取り入れた自然なポートレートはむしろかなり良い感じに撮影できます。

Leica Qでのポートレートはモデルの顔を端に置くと画角の特性上歪んでしまうので、構図の中心に据えるのがポイント。

ポートレートは全て35mmのクロップモードで撮影。海をバックに入れたポートレートや、自然な距離感を感じさせるスナップ風の写真が撮れるのは35mmならでは。

マクロ撮影―キレのある描写が生み出す迫力

Leica Qはレンズ側のリングを切り替えると最短17cmまで被写体に寄ったマクロ撮影が可能。広角レンズというと風景撮影が多いですが、マクロモードのおかげで道に咲いた花からテーブルの食べ物まで、より日常的なシーンで活用できます。

もともと描写にキレのあるLeica Qのレンズ。マクロ撮影によってなんて事のない被写体がさらに迫力のある1枚になります。

 

日常のシーンに彩りをもたらすカメラ

作例を交えながらできる限り丁寧にLeica Qのレビューを書いてきました。見て分かる通りぼくは特別すごいフォトスポットにカメラを持ち出しているわけではありません。

あくまで普段の生活の中で見つけたちょっとした瞬間をカメラで収めているだけですが、それでも個人的に満足いくような写真が撮れるのがLeica Qというカメラの魅力だと感じました。

でもきっと、美しい瞬間というのは日常の何気ないシーンに溢れているのだと思います。

フルサイズセンサーに明るいレンズの組み合わせ、直感的な操作性、素早く画角を切り替えるクロップ機能。1つ1つの機能がうまく合わさることで、手軽に撮影するだけで日常のシーンに彩りをもたらしてくれる。Leica Qはそんなカメラなのだと感じました。

50万円を越える値段は誰にでも勧められるカメラでは決してありません。でも少しでもLeica Qが気になる方は、ぜひ購入前に実物を触って見てください。

Leica Qを通してみる光景が、切り取る瞬間が、自分にとってワクワクするようなものだと感じたとしたら、きっとこのカメラに価値を見出すことができると思います。

 

Leica Qの魅力をもっと知る

こちらは、Leica Qを持って鎌倉へ遊びに行ったときの記事。あじさいが咲き乱れる長谷寺で、初夏らしい色彩豊かな風景を撮影してきたのでぜひご覧ください。

 

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