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FUJIFILM X100F使用レビュー。お洒落な見た目だけじゃない、確かな性能。

コンパクトで写りの良いコンデジが欲しいなと思い立ち、紆余曲折を経てFUJIFILMのX100Fを購入してからもう1ヶ月。

これまでカメラはSONYユーザーだったので当初の候補はRX1が挙がっていたのですが、ふと量販店に置いてあったX100Fを触るとあまりにも素晴らしくて。その感動が忘れられず、これまで使ったことのないFUJIFILMでしたが勢いでX100Fを購入してしまいました。

最初こそ初めてのメーカー製カメラで戸惑うことも多かったですが、いろんなところに持ち出すにつれ少しずつこのカメラの魅力が分かってきました。この記事では1ヶ月間X100Fを使い込んで感じたことを、できる限り詳細に書いていこうと思います。

X100Fは今後も長きにわたり販売され、多くの人に愛されるカメラになると思うので、この記事が購入を検討する人の参考になれば幸いです。

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FUJIFILM X100Fの基本仕様

まずは前提として、このカメラの基本的なスペックを表で簡単にまとめました。

有効画素数 約2,430万画素
映像素子 23.6mm×15.6mm(APS-Cサイズ)X-Trans CMOS IIIセンサー
焦点距離 換算:約35mm相当
開放F値 F2
撮影可能範囲 約10cm〜∞
ファインダー OVF / EVF(約236万ドット)
バッテリー 標準撮影枚数 270枚(スタンダード・EVF)
本体サイズ (幅)126.5mm×(高さ)74.8mm×(奥行き)52.4mm
質量 約469g(付属バッテリー、メモリーカード含む)

APS-Cセンサーを搭載し、準広角と呼ばれる35mmの画角と開放F値2という明るいレンズをもつコンパクトデジタルカメラ。

一眼レフなどにも使われるAPS-Cサイズのセンサーを積んだ、いわゆる高級コンデジに分類されるのがX100Fの製品ポジションです。

 

操作性

やはりメーカーが変わると設計思想もガラリと変わるもので、使って最初に戸惑ったのは操作性。使っていて良いと感じた点や、あまり慣れない点も合わせて書いていきます。

モードダイヤルのない独自の操作性

X100Fには「Aモード」「Sモード」といったデジカメでよく見るモード設定がありません。絞りも感度もシャッタースピードも、原則全て物理ダイヤルでマニュアル設定で合わせるようになっています。

もっともオート設定ができないわけではなく、絞り・感度・シャッタースピードの各ダイヤルの中にAという設定があります。ダイヤルをAに合わせると、その項目がオート設定になるという仕組み。

このAの組み合わせによって他機種でいうモード設定を行うことが可能。例えば下記の設定にするとS(シャッタースピード優先)モードになるといった具合です。

  • 絞り:A
  • シャッタースピード:任意
  • 感度:A

最初は戸惑いましたが、基本的にほとんどのシーンをマニュアルで撮影しているぼくにとってこの設計はとても使い勝手が良いです。

ただ感度設定に関しては、シャッターダイヤルを持ち上げながら回すという操作が慣れませんでした。なので今は感度設定を手前のダイヤルに割り当てています。

フォーカスレバー

背面液晶の横についたフォーカスレバー。これも初めて使う構造でしたが、非常に便利。レバーを操作することでフォーカスポイントを動かすことができるので、構図を維持しつつ任意の場所にフォーカスを合わせることができます。

動き回る猫の撮影もカメラを動かさずにフォーカスレバーでピント位置を調整できるので、ベストショットを逃さず撮影することができます。

ファインダー

OVFとEVFを切り変えたり、ERFというハイブリッド的な表示ができるのが本機の売りですが、ぼくはEVFしか使っていません。レンジファインダー特有のパララックス(ファインダーで見えるものと映るものがずれる現象)がどうしても慣れなくて。

EVF自体はドットも精細でピント合わせも非常に楽にできますが、1点不満があるとすれば輝度調整がイマイチなこと。EVFでは明るく見えていてもシャッターを切るとかなりアンダーだったということがよくあります。

おそらく輝度のオート設定がうまく働いていないのが原因でしょうか。そんなこともあり最近はEVFは構図の確認だけで、明るさに関しては露出補正値を頼りに撮影しています。

そもそもOVFを使う人が多い機種でもあるため、EVF性能に関してはSONYのα7やNEXの方が使い勝手含め優れていると感じました。

寄れるのが便利

X100Fは最短撮影距離が10cmとかなり寄れるので、ブツ撮りやテーブルフォトなどの際に活躍します。接写モードへの切り替えなども不要で、出された料理などをサッと撮るのに便利です。

描写

操作性の次は実際に撮影した写真の写りについて。多少のクセはありますがコンパクトなのにとてもよく写るカメラだと感じます。

ちなみにぼくが量販店で初めてX100Fに触れて感動したのも、撮った写真がびっくりするほど立体感があり綺麗だったから。

美しいボケ味

X100Fのボケ味はコンデジとは思えないくらい自然で美しいです。開放付近ではピント面も含め全体的にソフトで甘い写りになるのが特徴。最初にiPadで取り込んで拡大した時は、あまりのピントの甘さに驚いたほど。

そんなソフトな写りも、見慣れれば雰囲気があってカメラの味の一つとして楽しめるはず。なによりコンデジでこれだけのボケを作れるのはとても楽しいです。

絞ると一転シャープに

開放付近ではソフトな印象でも、絞り込むとその描写は一転シャープに。隅々までしっかりと写し切ってくれます。

当初は外出時のスナップカメラとして使おうと思っていますが、絞ると思った以上によく写るので最近はブログ用のブツ撮りもこれ一台で済ませてしまうことも。

絞り込んだぶんのシャッタースピードを稼ぐため、三脚を使うことも多いです。上のようなテーブル上の撮影の際はJOBYのミニ三脚が便利です。

発色の豊かさ

FUJIFILM魅力といえばその発色の豊かさとよく言われますが、実際に使ってみて納得。その場の空気感をよく写し出してくれるので、風景写真は特に撮影後の現像で大きく色味を弄ることがなくなりました。

甘味屋の軒先で夏の風にはためく垂れ幕や、昼下がりの境内に漂う空気の温もりなど、これまでなかなか出せなかった雰囲気がよく出ていると思います。

高感度性能

コンデジということで、購入当初はX100Fの高感度性能はほとんど期待していませんでした。ただコンデジだといって侮れないと感じたのは、「iZoo(イズー)」という爬虫類動物園にいった時。

この写真、真っ暗な館内でフラッシュも禁止されていた場所でISO12800で撮影したもの。拡大すると多少のノイズはありますが、ISO12800でこの写りであれば暗いシーンでも積極的に使えるレベルだと感じます。

 

プロダクトデザイン

X100Fをレビューする上で、プロダクト自体のデザインというのは非常に重要なポイント。この写りでこのコンパクトサイズ、そしてこのオシャレな外観というパッケージングのバランス感が本機の最大の魅力だと思います。

どこにでも持ち出せるコンパクトさ

SONY RX1と迷った末にX100Fの購入を決めた理由がコンパクトさ。ボディサイズだとRX1の方がひと回りほど小さいんですが、X100Fはレンズの出っ張りが少ないのが決め手でした。

小さいバッグの中に放り込む事を考えると、経験から大切なのはボディの小ささよりも全体の形状が直方体に近いことだと思い、最後はFUJIFILMに落ち着きました。

おかげでこれまで以上にカメラを持ち出す機会が増え、写真を撮る機会も増えました。最近はどこにいくのもX100Fと一緒です。

これを機に、以前まで使っていたサブ機のNEX7は会社のインターンの子に貸すことに。カメラに興味があるとのことだったので、写真を撮るのが好きになってくれるといいな。

ファッション感覚で持てるデザイン

X100Fはその確かな性能とは裏腹に、見た目はとても可愛くてレトロカメラを彷彿とさせるデザイン。首から下げていてもガチっぽくならず、あくまでファッション感覚で持つことができます。

大きなカメラはファッション的に浮いちゃうことも多いですが、このレトロな雰囲気ならシンプルなTシャツと合わせるとむしろ程よいアクセントになってくれます。ファッション好きなぼくとしては嬉しいポイントでした。

X100Fの外観デザインについては以前にも記事にしましたので、合わせて読んで見てください。


 

ライフスタイルを彩るカメラ

まだ買ってから1ヶ月ですが、我ながら結構たくさんの写真を撮った気がします。コンパクトなのにとてもよく写るので、最近はメインとして使っているα7の出番が徐々に少なくなってきました。コンデジでここまで写ると、嬉しくなってきませんか?

撮ってる時はもちろん、X100Fが無造作にテーブルに置かれているだけで絵になります。X100Fがある日常とX100Fを携えていく非日常。どんなライフスタイルにも馴染み、所有することの満足感を与えてくれるカメラです。

とても良いカメラなのでこれからも長く使っていきたいと思います。


 

その後ミラーレス機のX-Pro2も購入しました

X100Fの素晴らしさにすっかり魅せられてしまい、その後メインカメラもFUJIFILMのミラーレスX-Pro2に買い換えてしまいました。

X-Pro2もまた素晴らしいカメラなので気合いを入れてレビューを書いています。よければ合わせて読んでみてください。

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