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X100F用テレコンレンズ「TCL-X100Ⅱ」レビュー。X100Fの素晴らしい描写を換算50mm相当で楽しむ。

初めて買ったレンズがCONTAX Plannar T 50m F1.4だったこともあってか、ぼくは35mm換算50mmの焦点距離が好き。

被写体を強調した自然なポートレート撮影や、少し引けば風景も切り取れる50mmという画角は1本で色んなシーンに使えるのが便利です。

同時にぼくはFUJIFILMのX100Fも好き。お洒落で小さいボディからは想像できない美しい写真を写してくれるこのコンデジは、使うほどにその魅力に取り憑かれるのです。

X100Fは35mm単焦点レンズを搭載したコンデジ。日常的に使うには便利な画角ですが、50mmを好むぼくには少し広いなと感じることも。

「X100Fの写す世界を換算50mmでも見れたら」そんな相容れない要求を叶えてくれるFUJIFILM純正のTCL-X100Ⅱというテレコンバージョンレンズ

この記事ではX100Fの焦点距離を50mm相当にできるレンズ「TCL-X100Ⅱ」の外観から作例までをレビューします。X100Fの素晴らしい描写が50mmでも楽しめる、良いレンズです。

 

FUJIFILM純正テレコン「TCL-X100Ⅱ」

TCL-X100ⅡはX100シリーズ用に販売されているテレコンバージョンレンズ。レンズ交換ができないX100Fレンズの上から装着することで、焦点距離を約1.4倍(50mm相当)にしてくれるもの。

同じくX100シリーズの上に装着することで画角を28mm相当まで広げてくれるワイドコンバージョンレンズ「WCL-100XⅡ」もあります。

  • TCL-X100Ⅱ:焦点距離を35mmから50mmにする
  • WCL-X100Ⅱ:焦点距離を35mmから28mmにする

TCL-X100ⅡはFUJIFILM純正ということもあり、X100Fと同じくマグネシウム合金を高い精度で仕上げた「Made in Japan」品質。手に取ると程よい重さや金属の質感など、高品位さが伝わります。

 

X100Fと調和するスタイリッシュな一体感

同素材を用いていることもあり、X100Fに装着すると継ぎ目を感じさせないスタイリッシュな一体感が生まれます。

取り付けた際のボディとのバランスも違和感がありません。「レンズを付けたX100F」というよりも、「50mm版X100F」と表現した方がしっくりくるほど。

最初からこうなることが決まっていたみたいに、2つのプロダクトが調和して1つの完成形を成しています。

それはデザイン面だけでなく実用面でも同じことが言えます。マウント部から先端に向けて太くなるレンズ形状は、左手を添えて握りこむのに最適なくぼみを中央に作り出します。

コンパクトが故に手が大きい人にとってホールド性能にやや課題があったX100F。TCL-X100Ⅱを装着することでX100F本来のコンパクトさは失われますが、代わりにカメラの構えが安定します。

 

取り外しはすこし手間がかかる

便利なTCL-100XⅡですが難点としては取り外しに少し手間が掛かってしまうこと。

コンバージョンレンズの装着にはX100Fの本体レンズ部に付いたフロントリングを外し、TCL-X100Ⅱを本体にねじ込んで取り付けます。このフロントレンズを外すのが手間で、かつ失くしやすいので取り扱いがやや億劫。

どうせならフロントリングなしで直接レンズの上から取り付けられる機構にして欲しかったと思います。

 

TCL-100XⅡで撮影した作例

ここからは実際にX100FにTCL-100XⅡを装着して撮影した作例を紹介。純正のコンバージョンレンズによる不自然さのない写りが伝わればと思います。

コンバージョンレンズは手軽に画角を変えれる反面、歪みが出たり周辺の描写が破綻する印象がありました。ただそこは純正、歪みもほとんどなく周辺部まできっちりとX100F本来の解像度を保っています。

物にフォーカスするこうした写真は35mm画角だと余計なものが写り込んでしまいがち。換算50mmなら被写体を中心に切り取りつつ、奥行き感も表現できるので主題をしっかりと主張できます。

換算50mm相当になることで写真により圧縮効果を感じます。開放F値2.0スタートという明るいレンズ性能と相まって、被写体にググッと寄りつつ背景に大きなボケを取り込んだ構図が楽しめるのも魅力。

後ろボケだけでなく前ボケもきれいです。50mmの画角は物撮りにも重宝します。

焦点距離を活かしてポートレートも楽しめる

風景はもちろんのこと、ぼくはポートレート写真(人物写真)も好きでよく撮ります。公開できる写真がなく申し訳ないんですが、TCL-X100Ⅱを装着することでX100F単体よりもポートレート撮影の幅が広がりました。

少し引くと余計な背景が入ってしまう、被写体に寄ると歪みが発生するという難点がある換算35mmのポートレート撮影。しかし換算50mmなら背景ボケや前ボケを活かした印象的なポートレート写真が撮れます。

ここでお見せできないのが惜しいくらい、X100F+TCL-100XⅡで撮影した良い写真がたくさんあります。

 

TCL-100XとTCL-100XⅡの違いは?

実はTCL-100XⅡには前モデルとなるTCL-X100があります。製品名称に「Ⅱ」が付くだけの違いですが、両者の違いはX100Fでコンバージョンレンズ設定の自動認識が使えるかどうか。

X100Fはコンバージョンレンズを装着して撮影する際、メニューからコンバージョンレンズ設定をONにする必要があります。こうすることでEVF内の表示が50mm用に変わり、レンズ装着による歪みが自動補正されます。

TCL-X100ⅡはX100Fに装着すると自動でこの設定がオン、取り外すとOFFになる機能があります。しかしTCL-X100の場合は都度自分で設定を変えなければいけません。

  • TCL-X100Ⅱ:コンバージョンレンズ設定をカメラが自動でオン/オフする
  • TCL-X100:コンバージョンレンズ設定を自分で都度オン/オフする必要あり

もっとも自動認識機能が使えるのはX100Fのみ。シリーズ全モデルのX100,X100S,X100Tではどちらのコンバージョンレンズを使っても自動認識は使えないのでご注意を。

 

X100Fは換算50mmの夢をみるか

X100Fはそれ単体としてある種完成されたカメラ。ただ、完成されているからこそついそれ以上を望みたくなるのもまた人情。

TCL-100XⅡは便利なX100Fの機能をさらに拡張し、活用シーンをぐんと広げてくれるコンバージョンレンズです。装着したときのバランス、機能、描写はまさに「50mm版X100F」

実勢価格26,000円とやや値は張りますが、ワイドコンバージョンレンズWCL-X100Ⅱも合わせて、X100Fだけでシステムを組みたくなる魅力があります。

 

FUJIFILM X100Fの魅力を徹底解説



上の記事では、今回使用したX100Fの性能を、実際に撮影した作品も交えて詳しくご紹介しています。購入を検討されている方はぜひあわせて見てみてください。

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